うつ病について

うつ病について

うつ病は、脳のエネルギーが欠乏した状態であり、それによって憂うつな気分や様々な意欲(食欲、睡眠欲、性欲など)の低下といった心理的症状が続き、またいろいろな身体的症状を伴うことも多い疾患です。
つまり、脳がエネルギーの欠乏に陥り、脳というシステム全体にトラブルが生じている状態とも言えます。
うつ病の患者数は近年、増加の一途をたどっており、128万人以上にのぼると報告されています(厚労省:2017年のデータ)。
ですから、うつ病は特別な人が罹る病気ではなく、誰もがなりうる、ごく身近な病気と言えるのです。

うつ病は、アメリカ精神医学会(APA)が定めた精神疾患の分類指針であるDSM-IV(ディーエスエム・フォー)の診断基準をもとに診断がなされています。
DSM-IVにおけるうつ病の診断基準には下記のような9つの症状が記されています。

うつ病には治療が必要

うつ病は、脳のシステムに何らかのトラブルが生じた状態です。脳の中には、神経細胞間での情報伝達を介在する「神経伝達物質」というものがあり、それらが減少してしまうと、うつ病が引き起こされると考えられています。
したがって、うつ病は気持ちの問題などではなく、ましてや心が弱いために罹る病気などではありませんので、気力で解決するようなことは不可能で、適切な治療が不可欠です。

うつ病の治療

うつ病と診断されたとしても、すべての患者さまに対して同じ治療が行われるわけではありません。
問診の際に「どのような症状が、どのくらいの期間継続しているか」「どのような経過をたどって現在に至っているか」などをはじめ、患者さまの状態や病気に至った背景を聴き取っていきます。
患者さまの症状や生活環境、性格などを十分に考慮しながら、一人ひとりに合った治療法を選んでいきます。

うつ病には、主に下記の3つの治療法があります。

休養

うつ病の患者さまは心身のエネルギーが低下していますので、エネルギーを充電するために、休養はとても重要な治療と言えます。医師から休むことを勧められたら、思い切って仕事や家事、学校を休みましょう。場合によっては、入院するのも良い方法です。

精神療法

心理的側面から精神疾患の治療を図る治療法のことです。
精神療法では、医師や心理カウンセラーなどが、患者さまとの対話を重ね、一緒に考えながら、問題解決の方法を探します。
精神療法の代表的なものに「認知行動療法」があります。認知行動療法とは、物事の捉え方(認知)や問題となっている行動を見つめ直し、自分の陥りやすい思考や感情パターンに気づいて、心をうまくコントロールできるようにし、ストレスを軽減していく治療法です。

薬物療法

症状を改善し、また再発を予防するために、薬物療法は行われます。
薬物療法の中心は「抗うつ薬」です。抗うつ薬にもいくつかのタイプがあり、患者さまの症状や状態に応じて使い分けます。抗うつ薬は、効果が現れ始めるまでに通常1週間~数週間かかります。効果が現れないからといって、勝手に薬を止めてはいけません。また、再発を防ぐために、完全に症状が無くなった後も、医師の許可が下りるまで飲み続けることが大切です。ケースによっては、この抗うつ薬に加えて抗不安薬や睡眠薬などが併用されることもあります。
当クリニックではお薬での対応は最小限にとどめております。また、漢方をつかった処方にも対応しておりますのでご相談ください。

渋谷並木橋メンタルクリニック
院長
周山 祐大
診療科目
心療内科、精神科
診療内容
重度ストレス反応・適応障害、うつ病・うつ状態、躁うつ病、不眠症、パニック障害、不安障害、強迫性障害、自律神経失調症、月経前症候群(PMS)、統合失調症、認知症
その他医療対応
生活保護、自立支援医療
住所
東京都渋谷区渋谷3-11-7 第2ミネギシビル4F
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